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天空の楽園、秋の苗場山へ

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2016年10月14日、ここ数年来念願だった、苗場山に登ってきた。
夏休みがほとんどとれず、10月になって仕事が一段落して、13日(木)と14日(金)の2日間、待望の休暇をもらい、4連休に。
苗場山にはいくつか登山ルートがあり、新潟県側からは、和田小屋から登る最もポピュラーなルート、赤湯温泉を経由するタフなルート、それにこの時期限定の田代ロープウェイから登るルートがある。

和田小屋ルートはあまりに一般的なため、当初から赤湯ルートを狙っていた。
このルートは、国道17号の元橋で、平標山の登山口のちょうど反対側にある登山口から入り、手前の林道歩きも含めると9時間以上かけて苗場山にたどり着く。時間は長くアップダウンはあるものの、それほど急傾斜があるでもなく、普通に頑張れば大丈夫だろうと思っていた。
が、いろいろな方の山ブログを見ていると、地図で見る以上になかなか手強く、体力を要し、道迷いまではなくとも登山道の状態はやや荒れているようなので、油断してはいけないルートのようだ。それに、下山した後の交通手段も不便を強いられるし。
道中が長いため、赤湯の山小屋「山口館」で一泊し、贅沢するなら、山頂はテント禁止のため山頂ヒュッテでもう一泊、ということになる。しかし、13日がまさかの天候不安定で、停滞を強いられてしまった。
15日(土)の午後には帰京しなくてはならないので、やむなく和田小屋ルートにするしかなかった。
残念、赤湯は知る人ぞ知る秘湯中の秘湯であるし、人生で一度は訪れたかったのであるが。

13日の午後に出発、国道17号から川を渡って林道に入り、みつまたスキー場を過ぎ、舗装路とは思えない凸凹道を揺られながら、夕方には和田小屋に到着。
少し古いガイド本には、小屋周辺のスキー場でテント可と書いてあるのだが、小屋のおじさんに聞くとあまりいい返事ではない。小屋前は、かぐらスキー場の広大なゲレンデで、巨大テン場みたいなもんなんだが、まあ仕方がない。5200円払って小屋で素泊まりすることにした。
紅葉シーズンだが、ウィークデーということもあって、お客さんは少な目で、20人もいなかった。8人は泊まれる大きい部屋1つを割り当てていただき、びっくり。これほど贅沢な小屋泊は人生初である。図らずも、涸沢ヒュッテでの畳3人の地獄の一夜を思い出した。
自炊で食事した後は、お客さんと山話に熱中し、午後9時には消灯。テントの中で読もうと思っていたマルクス・アウレリウス「自省録」を紐解くが、ほんの数ページで眠りに落ちる。

朝、5時に起床、小屋前で自炊する。それほど寒くないが、霜が降りていたから氷点下だったのだろう。大しておいしくもないパスタと紅茶で腹ごしらえをし、7時に出発。どうせピストンなので、のんびりとしたもんである。

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準備運動をしてスタート。
本当に上天気である。ルートは変わったけれど、1日スライドして、本当によかった。
ゲレンデを少し上がると、登山道に入っていく。
樹林帯は、ずっと降っていた雨のせいか、登山道は泥濘で、日当たりがわるく滑りやすい。樋のように切られた登山道は、雨が降ると川のようになるらしい。ところどころ木道が整備されているが、下山はかなり滑るだろうな。
大した傾斜でもない登山道をひたすら登っていく。スタート地点が5合目で、5合目半、6合目と目安の標識が付けられている。
展望が開けてくると、スキー場として樹木が伐採された山容が見え、ちょっと悲しくなる。

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雲一つない青空、吹き抜ける秋の風が心地よい。
じきに下の芝、中の芝、上の芝を通過していくが、順番に休憩所が作られていて、ベンチで休むこともできる。
このルート、ハイキングコースでもあるんだね。
途中、振り返ると、カッサ湖の鮮やかなブルーが美しい。けっこう登ってきたんだな。

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股ずり岩という何でもない岩場とも言えないところを過ぎると、神楽が峰に到着。ここで小松原からのルートと合流する。小松原ルートは秋山郷の結東集落から入り、金城山を経由する静かな道のよう。時間があれば、赤湯コースもそうだし、秋山郷側からのルートも登りたいんだどなあ。秋山郷ルートは、小赤沢から入れば、5時間くらいで苗場山に登れる。

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登山道はここからいったん150mほど下り、コルから山頂まで200mの急坂を登り返す。

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神楽が峰を少し過ぎると、やっと苗場山の全貌が目に入ってきた。
この角度だとわかりづらいかもだが、苗場山は、頂上がフラットな、台形をした不思議な山である。火山でもないのに、何故このような奇妙キテレツな山容になったのだろうか。
そして、その頂上には無数の池塘が点在する、まさに天上の楽園。
ただ、その前に頂上直下の急坂を登らなければならない。

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水場「雷清水」を過ぎ、「お花畑」を過ぎると、いよいよ最後の登り。途中、振り返ると、けっこうな急斜面。もっとも、ただの登山道で岩場はないから、ちっとも危険ではないのだが。

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次第にヘロヘロになってきたところで、傾斜は急にゆるやかになり、突然、頂上に飛び出す。
そう、天空の楽園に到着した瞬間だ。和田小屋を出発して3時間、コースタイムよりやや早い感じか。

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美しい、やはり美しい。写真で見るのとではまったく違う。
秋を迎え、池塘の神秘的な青と草紅葉が絶妙な対比をなし、最高の天気と相まって、この世の風景とは思えない自然の造形を前に、夢中でスマホのシャッターを押しまくる。

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山頂は広い頂上台地の真ん中へんにあるが、およそ頂上らしくない頂上だ。
その先には苗場山ヒュッテ(自然体験交流センター)があり、宿泊もできる。かつては遊仙閣という小屋もあったのだが、主人が亡くなられ、今は小屋も綺麗に撤去されてしまった。私の持っている古いガイドブックには、遊仙閣の前で登山者の人たちが憩う写真が載っていたので、なんだか悲しいものがある。

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小屋の前のテーブルで自炊すると、木道をゆうゆう散歩。天空の台地は本当に広く数キロ先まで池塘が広がっている。
これが山頂だなんてね。こんな山は日本ではここだけだろうし、世界的にもあまり例がないのではなかろうか。

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出会った登山者の人たちとつかの間のおしゃべりを楽しんだあと、来た道を戻る。
下山がこれほど名残惜しかったのは、いつ以来だろう。
何度も何度も振り返り、瞼に焼き付けたら、今度は赤湯から登ることを誓い、急坂を降り始めたのであった。
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巻機山に登ってきました

9月最後の週末、越後の優美な名山、巻機山に登ってきました。
事情があって、2010年10月を最後に登山をやめていたので、かれこれ4年ぶりとなります。
先々週、リハビリも兼ねて谷川岳の西黒尾根ピストンで「ならし」をしてきたのですが、ならしどころか、下山でヘロヘロになってしまう始末。ブランクの長さと年齢による衰えを痛感した次第です。

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前夜、関越自動車道の土樽PAで仮眠し、早朝に清水の集落に到着、桜坂の駐車場にクルマを止め、午前6時30分に行動開始です。駐車場はすでに満車に近い状態で、こりゃ登山道は今日も渋滞かな。
巻機山の井戸尾根は、急登で有名な谷川岳の西黒尾根に比べればちゃらいもんで、ぐんぐん高度を稼いでいきます。林の間から、時々展望が開け始めます。

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展望台から仰ぎ見る割引岳の雄姿。
次に来るときは割引沢かヌクビ沢に登りたいのですが、最近のガイドブックでは危険度が上がっています。転落事故が多いということなのでしょう。単独では難しいかもしれません。

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深い樹林帯は、次第に灌木帯に変わっていき、紅葉が姿を見せ始めます。

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7合目に到着。遠くの台風が影響しているのか、風が強く、ウインドブレーカーと手袋を着用、快調に飛ばします。

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8合目を過ぎれば、楽しい稜線漫歩。登りの傾斜もゆるく、ルンルン気分で、目の前に立ちはだかる前巻機(ニセ巻機)へと向かいます。始まったばかりの紅葉がとてもきれいです。 

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9合目の前巻機(ニセ巻機)に到着です。いったん下り、鞍部の避難小屋を過ぎると、最後の登りです。綺麗な木道が整備されていて、登山道というよりハイキングコースみたいです。

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10時ちょうどに、頂上(御機屋山頂)に着きました。
巻機山(1967m)は本当に女性的というか、優美な山容で、山頂が4つくらいあります。おわんを伏せたような、丸みを帯びた形の山並みに、1本の登山道が伸びています。

紅葉がとてもきれいです。最盛期は山全体が真っ赤に染まるのでしょう。本当に素晴らしい天気で、気持ちのいい風が尾根を吹き抜けていきます。

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頂上には池塘があると聞いていたので、楽しみにしていました。綺麗ですね。
木道の両側に池塘が点在しています。
山上の池塘というのは、とても神秘的な雰囲気を漂わせています。

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稜線を牛が岳まで歩き、秋の山を堪能しました。このまま下山するのが寂しいな。

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先々週の谷川岳西黒尾根と同様、下山は膝に来てしまい、標準コースタイムでゆっくり下りてきました。
膝のバネがかなり低下してしまったようです。以前はタッタッと下りれてたのが、どうしちゃったのか。
途中、トレイルランニングの20歳くらいの三人組(男性2+女性1)が、飛ぶように駆け下りていきました。

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テーマ : 登山・ハイキング
ジャンル : 旅行

2010年8月 槍ヶ岳

実に、半年ぶりの更新となります。まことに申し訳ありません。。。ペコリ
というわけで、2010年8月19日(木)~22日(日)、槍ヶ岳に行ってきました。
【日程】
前夜  新島々駅で野宿 
1日目 上高地-横尾-ババ平でテント泊
2日目 ババ平-槍ヶ岳-氷河公園-ババ平でテント泊
3日目 ババ平-横尾-上高地

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平日の金曜日の朝。いつもの週末と違って静かな河童橋です。
背後の山々にはうっすらとガスが。。。
前夜、新島々駅のベンチで、雨音を聴きながらウトウトしただけなので、あくびが出ます。
でも、今日は平たんな道をひたすら歩き、ババ平でテントを設営するだけなので、気楽なものです。

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前日は、テン場のちょい前あたりを除けば登りらしい登りもなく、今日がやっと本番という感じです。朝4時に起床し、簡単な食事を済ませた後、朝5時、テントを出発します。
アタックザックだけの荷物はほとんど背負っている感じがしないくらい軽く、槍ヶ岳山荘までテントを担いで上がっている重装備の皆さんに申し訳ないと思いつつ、どんどん高度を稼いでいきます。5時半には水俣乗越、6時12分には天狗原分岐に着きました。槍の穂先から下山した後、氷河公園を通り、ここで合流するわけです。
雪渓の脇を通り、もう少しで槍ヶ岳が見えてくる頃です。

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槍ヶ岳の全容がやっとのことで姿を現しました!
ご対面の瞬間は感動そのものです。
槍の手前に殺生小屋、さらに上に槍ヶ岳山荘が小さ~く見えています。
あともうちょっとです。
ガイド本には、ここからが長い、と書いてあるのですが。

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荷物の軽い私は、9時前に槍ヶ岳山荘に着いてしまいました。途中、お手洗いを借りに殺生小屋に寄ったり写真を撮ったりしていたのですが。
これから登る人たち、降りてきた人たちでにぎわっています。
空いていれば30分で登れますが、朝はご来光で、登りは1時間半だったとか。
ガスが出ないうちに早速、穂先を往復してきます。

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左が登り、右が下りの一方通行です。が、徹底されてなくて。
登りコースは途中から小槍方面に曲がるのですが、まっすぐ下りコースに進んでしまった人たちもいました。梯子でぶつかっちゃうなあ。

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頂上直下で2本連続する梯子です。でも、別に大したことはありません。
梯子がなかったら登れない垂直の壁ですが、梯子があるおかげでノーザイルでシャカシャカ登れてしまう。この梯子という代物、単純だけどこれほどありがたいものはないですね。
登った後で覗き込んでも、それほどの高度感はなかったですが、ぼくが鈍感なのかな。
いとも簡単に登れてしまった。
岩場というものは、実際には写真で見たほど困難ではなかった、と感じることもままありますね。もちろん、逆のケースもありますが(見た目易しそうだけど逆層で滑りまくる、など)
穂先も、ガスで濡れれば、結構危ないかもしれない
いずれにしても油断は禁物です。

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さすがに槍ヶ岳山頂からは360度の大展望!
さきほどの槍ヶ岳山荘がけっこう下に見えます。

それにしても、標高3000mの稜線に、よくぞこんな山小屋を作った(作れた)ものです。
その努力にはひたすら頭が下がります。
それから、登山道の整備についても。
多くの人たちの目に見えない努力で、安心して登れる環境が維持されているんですね。

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大キレット、滝谷を経て穂高連峰へと続く稜線。いつの日か、ここを西穂高岳まで歩き通すことはできるだろうか。

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表銀座コースに続く東鎌尾根。手前に殺生小屋の赤い屋根が小さく見えます。

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裏銀座コースに続く西鎌尾根。関東の私には、どうしてもなじみが薄くなりがち。休みが取れず長い行程が難しいので、仕方ないです。

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この日は土曜の午前中で、荷揚げのヘリがひっきりなしに飛んでました。山頂にたたずんでいたら、轟音と共にヘリが飛来! 最大650人も宿泊可能なマンモス山小屋ゆえ、下界から幾度となく物資を運んできます。

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下界に下す荷物を受け取ると、一気に飛び去っていきます。荷揚げのヘリを上から見れるというのは感激ですね~
と同時に、奥秩父のブドウ沢で山岳救助隊のヘリが落ちた悲しい事故を思い出してしまった。

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槍ヶ岳山荘のテン場から見た穂先。まさに目と鼻の先です。

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指導標にはハングルも併記されています。
韓国には高い山がないせいか、槍ヶ岳は大人気だと聞きます。
中国人には富士山が人気みたい。このへんは民族性でしょうか。
ざっくり、韓国人はスリル、中国人は征服心(?)
道中、韓国人パーティ(ていうか、ツアー登山)と何度もすれ違いました。
たいてい、20人くらいの集団です。
「こんにちわ」
「アンニョンハシムニカ」
「。。。」
下山中にすれ違ったパーティは、けっこう遅い時間にのんびり歩いてたけど、無事に小屋に入れたのかなあ。

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あいにく雲が出てきてしまったので、氷河公園行はやめにしました。写真を撮ったりメシを食べたり衛星電話で夢中で話してたりして、時間を食ってしまったから、仕方ないです。天狗池に槍が映るあの絶景は、よほどの条件でないと期待できないし。事実、下山途中に、穂先はガスにすっぽりおおわれてしまっていました。でも、ピストン下山は芸がなさすぎなので、少しだけ東鎌尾根を歩いてから、槍沢ルートに降りることにしました。
東鎌を少し歩いて振り返ると、槍沢側とはちがった雄姿が。
見る位置でまったく違った姿を見せるのも、槍の素晴らしさ、なんですかね。

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これが本日のベストショットかな。
ピラミダルでシンメトリーな姿は、いつまで見てても飽きません。

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東鎌尾根から見た、バリエーションルートの北鎌尾根。
一般登山者は立ち入ることができない聖域です。
ここから登ってきたクライマーは、梯子を使わずに、槍の穂先に直登します。
槍の頂上で待ち構える登山者たちから、拍手と歓声が上がるそうです。
この気分、一度味わってみたい。。。でも、無理に決まっている。
殺生小屋には、今年の7月、単独で北鎌尾根に登り、不運にも行方不明になったクライマーの情報提供を呼びかけるポスターが貼られていました。

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この少し先にヒュッテ大槍があります。
ヒュッテ大槍からの眺めは絶景です。
やはり、槍ヶ岳が最も美しく見えるのは、この東鎌尾根なのかな、という気がします。
殺生小屋分岐に戻り、急なガレ場を槍沢へと下りていきます。
北鎌尾根に登った人には、東鎌尾根は舗装道路のように思えるそうです。

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ババ平に帰ってきました。
今日もここで一夜を明かします。
昨日と今日、女子高の登山部が合宿をしていて、とても賑やかでした。

下山中、重装備の登山者と何人もすれ違いましたが、槍ヶ岳山荘のテン場は広くないし、きちんとテント晴れたのかな。殺生小屋まで下ってテント張らなきゃいけなかった人もいたかも。それと、小屋では、翌日の天気予報は曇りのち雨と表示されていました。ちょっと気の毒なような。。。

明日は上高地から東京に帰る、うんざりするような長い行程が待っています。
でも、とにかく天気がよくて、よかった。

テーマ : 登山・ハイキング
ジャンル : 旅行

奥穂高岳 (予期せぬ降雪で穂高岳山荘で撤退)

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10月11(土)~12日(日)、奥穂高岳に行ってきた。予定では、上高地-涸沢-穂高岳山荘泊→奥穂高岳-前穂高岳-紀美子平-重太郎新道-徳沢下山-上高地というルートである。重荷は危ないルートなので、今回ばかりは小屋泊にした。

仕事を切り上げ,いったん帰宅してすぐ出発,21:00新宿発のあずさに余裕で間に合った。笹の葉寿司とお茶を買って乗り込む。横にはエリート風の若い偉そうなサラリーマンが座ったが,本を開くとすぐに船を漕ぎ始めた。なあんだ。彼が甲府で下車した後は,2席を独占できた。

23:57定刻に松本着。松屋でカルビ焼肉定食を食べ,コンビニで行動食などを買った後,駅前でインターネットカフェを探すが、見当たらない。コンビニでお姉さんに聞くと、「松本にはないんです」。
なんと健全な街なのだろう。。。
仕方がないので、駅のコンコースに戻る。改札口の前には、単独の男が二人,パーティもいた。みなシュラーフにくるまっている。小屋泊の私はシュラーフレスである。コンビニで拾った段ボールを敷いてしばらく寝ていたが,寒くてなかなか寝られない。2時頃を過ぎてどうにも我慢できなくなって,駅前の24時間営業のマックに駆け込み,夜を明かすことにした。ところが、こちらはこちらで若い酔っ払いが大声で騒いでて,なかなか寝られない。
勘弁してくれ~。
それでも,やっと4時を過ぎた。
ほとんど徹夜状態だ。
駅に戻ると登山者がちらほら。松本電鉄の切符を買い,ホームで電車を待つ。本格装備の登山者たちが続々とやってくる。小屋泊の私はなんだか恥ずかしくなるくらい軽装備だ。松本駅は結構冷え込んでいて,小屋泊だからとフリースだけでセ―ターを持ってこなかったことがちょっぴり不安。

電車は定刻に新島々に到着し,バスに乗車,上高地へ。登山計画書をまとめて保険加入手続を行い,和定食を食べる。食堂のトイレがとても込んでいて10分くらいロスした。早速,歩き始める。到着当初はまだ朝もやがかかっていたが。。。

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そのうち,次第に晴れ始め,青い空が見え始めた。やったぜ。

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荷が軽いので,横尾にはたった2時間で到着。穂高、槍、蝶への分岐点となる横尾は、いつもながらの賑わい。

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すぐに橋を渡って横尾谷に入り,歩き始める。登山者が多く,速度も遅く,まるで蟻の行進である。左側の屏風岩の奥に奥穂高岳を見ながら行進を続け,本谷橋へ。

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本谷橋では、たくさんの登山者が休憩している。

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10分休んだ後,頼りない吊橋を渡って歩き出すが,またも行列。ここで無理して「特急」をやったら,一気に息が上がってしまった。情けない。

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紅葉は先週の台風で終わっていたが、所々で残っていた。フル紅葉ではないが、ハーフ紅葉でもそれなりに綺麗なものではある。
前を行くのは、道中知り合ったOさん。彼とは山荘でも隣で、翌朝までずっと一緒だった。

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そのうち,曇ってきたと思ったら,なんとサラサラと雪が舞ってきた。もうすぐヒュッテというところまで来ると,一段と降ってきたので,雨具を取り出す。
ヒュッテに着く頃にはかなりの本降りになっていて,これでは今から穂高岳山荘まで向かうのは、いくらザイテングラートとはいえ無理かもしれない。。。ということで,今日はヒュッテ泊まりにすることを決め,宿泊を申し込む。小屋の女性スタッフに聞けば奥穂高岳は冠雪はしているが,アイゼンを付けるほどではないとのこと。ただ、吊尾根は無理かもなー。奥には社長がデンと座ってた。

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せっかくの涸沢ヒュッテである。こんな天気でも、やはり生ビールを飲まなくちゃ。ということで、知り合ったばかりの0さんとジョッキを傾ける。山ヤさんの会を自ら主宰されていて、私なんぞとは比べ物にならないほどの経験者さんのようであった。さすがに寒い。おでんが飛ぶように売れている。

ひとまず部屋に帰り、ひとまず布団にもぐりこんで,Oさんと話したり本を読んだりしてぼーっとする。そのうち、続々と登山者がやってきた。どんどん増えていく。ついには「畳一枚に三人」になった。うわさには聞いていたが、初体験だ。
夕食を終えて部屋に帰ると、まず自分のスペースを確保するために、とりあえず布団にもぐりこむ。消灯まで4時間近く。小屋は人であふれかえっている。もはや廊下も人で埋まり、足の踏み場もありゃしない。。
21時ちょうどに消灯。23時を過ぎても,まったく寝られない。頭と足が交互に並び、体勢が苦しくて腰が痛いし,どうにもならなくなって,ついに枕を持って玄関先の廊下に移動した。足を伸ばせるのはいいが,今度は寒くて寝られない。それでもウトウトしていたら,小屋のスタッフがシュラーフを貸してくれた。ありがとう! 本当は2000円くらいかかるのだが。

朝4時,慌しい雰囲気で眼が覚めた。気がつけば電気がついている。部屋に戻ると,半分くらいは起きていた。
4時30分くらいにOさんと食事に行く。メニューはいたってシンプルで,ごはんと味噌汁と焼シャケとお新香くらいだけど,なぜかとても美味しい。こんなに人里離れたところで夕食と朝食にありつける有難味が身にしみる。

その2 に続く)

テーマ : 登山・ハイキング
ジャンル : 旅行

奥穂高岳 その2

さて,食事の後は写真撮影へ。寒い中,素晴らしい光景が目の前に展開していた。言葉が見つからない。みんな歓声を上げていた。

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かわいらしいミニチュア雪だるま

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テン場も大賑わい

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神々しいモルゲンロート。こればかりは、写真と現物は大違い

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時間とともに刻々と移り変わる絶景をカメラに収めると,Oさんと別れて部屋に戻り,出発。同宿のおじいさんたちと挨拶を交わして,奥穂高岳へ。

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テント場の手前から,雪渓の中を通って,ザイテングラート経由の登山道は始まる。お花畑と呼ばれるエリアの勾配のゆるい道を少しずつ登っていくと,涸沢ヒュッテは次第に遠ざかっていく。

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そして,ザイテングラート取付。これからが本番である。ここからは三点支持を基本に,岩場をひたすら登っていく。途中で鎖場があって少し渋滞していたけれど,ここを抜ければほとんど危険はなし。むしろ,昨日降った雪が日陰で凍っていて,そちらのほうがよっぽど危なかった。

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ザックが軽いせいか,ほとんど息も上がらずに,ザイテングラートを抜ける。振り返れば,登ってきたザイテングラートが恐竜の背骨そっくりに見え,涸沢ヒュッテははるか彼方に見える。

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そして,穂高岳山荘の赤い屋根もすぐそこに見えてきた。吊尾根は歩けるだろうか。
実は、出かける前にあわてて、自宅にアイゼンを忘れてしまったのだ!
あーあ

(続く)

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古民家での晴耕雨読な暮らしに憧れる軟弱な熊谷都民。

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