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原発列島を行く

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著者は「自動車絶望工場」で名高いフリーライターの鎌田慧さん。
2001年刊行なので、東海村の臨界事故の後、原発への疑惑が高まる中で、全国の原発の周辺地域を見て歩き、まとめたもの。以下、タイトルを列記してみよう。

中央に翻弄され続ける悲劇の村……青森県六ケ所村
首都移転とともに進む「処分場研究」……岐阜県東濃地区
遅れてきた無謀に抵抗する漁民の心意気……山口県上関町
活断層新発見に揺れる「諦めの感情」……島根県鹿島町
おこぼれにすがる原発中毒半島の悪習……福井県敦賀市
「金権力発電所」と闘い続ける「悪人たち」……愛媛県伊方町
カネに糸目つけぬ国策会社への抵抗……青森県大間町
ハーブと塩と核のごみ……石川県珠洲市
ロケットの島にうごめく不穏な野望……鹿児島県馬毛町
臨界事故のあとにはじまった軌道修正……茨城県東海村
30年前からつづく電力の「秘密工作」……鹿児島県川内市
貧すれば鈍す赤字市魔の選択……青森県むつ市・東通村
世界最大の原発地帯に吹くカネの暴風……新潟県柏崎市・刈羽村
矛盾吹き出す原発銀座の未来……福島県双葉町・富岡町
進出を阻止したあとの住民のダメ押し……新潟県巻町
精神を荒廃させる「植民地」経営……北海道泊村
反発強まる地震地帯の原発増設……静岡県浜岡町

これらのタイトルから連想されるように、原発業界がいかにブラックかを具体的に暴き出した本です。

とにかくカネで買収する

電力会社の地元買収は、徹底的に、カネ、カネ、さらにカネです。
噂に聞いてはいましたが、とにかくすごいもんであります。

おじいちゃんやおばあちゃんを何度も無料のバスツアーに誘い、飲み食いさせ、原発を見学させる。
町会議員や村役場の原発誘致担当を高級料亭で接待漬けにする。
反対派に気づかれないようにダミー会社を使ってこっそり土地を買い占めていく。
選挙のたびに原発推進派の候補に大量の札束がばらまかれる。
電力会社の社員たちが建設予定地の町や村に移住し、地元の冠婚葬祭にまめに出席するなどして地域社会に「侵入」し、反対派の切り崩し工作をする。
原発反対派の旦那が不在の時に「あくまで地質調査ですから」と言ってだまして同意書に判を押させ、離縁された挙句にうつになり自殺に追い込まれた奥さん。

こんな話がぞろぞろ出てきます。

鎌田さんの語り口は静かで、ルポライターとして、掘り起こした事実を淡々と記しています。
鎌田さんの言葉を借りれば、「原発絶望地帯」といったところでしょうか。

でも、そこに書かれている内容たるや、耳を疑いたくなるようなことばかり。
半端じゃなくひどいです。

原発を作ることで、法人税や地方交付金で、一時的に町や村の財政は潤うかもしれない。
住民もなにがしかの現ナマを得られるかもしれない。
だけど、原発は地域社会をズタズタに切り裂く。
電力会社の社員がスパイもどきのことをして、反対派を切り崩していくわけです。
そして、原発の誘致により企業は原発から離れていく。
住民は雇用を失い、原発の下請け労働をせざるを得なくなる。
やがて地方交付金が切れれば、次の原発を誘致するしかない。
まるで覚醒剤のように、原発は地域社会をむしばんでいく。

それにしても、電力会社は、どうして、ここまでして原発を作りたいのか。。。
ますます、疑念が湧いてきます。
でも、電力会社をここまでさせているのは、明らかに国です。
どうして、ここまでして電力会社に原発をつくらせるのか?


今日のニュースで、中部電力の社長が、7月までに、停止中の浜岡原発3号機を再稼働させる、と宣言していました。おいおい、正気かよ、と誰でも思うのではないでしょうか。しかも、静岡県の川勝知事が「この状況ではありえないことだ」と言っているのです。地元住民の民意の代表である知事の言葉を無視して強行突破するつもりなのでしょうか。

東京電力が今、未曽有の大震災で、企業存続にかかわる巨額賠償を迫られています。
浜岡原発は、東海・東南海地震がいつ起きてもおかしくないところで、活断層の直上に立っています。耐震強度が著しく低く、津波にも弱い。
東海地震が来たら、ひとたまりもなく、東京電力に勝るとも劣らない巨額賠償を課せられる運命にあります。

中部電力の社員たちはさぞビビっていることでしょう。
東京電力の二の舞はごめんだ、というのが本音のはず。
中部電力の社長は、どうせ原子力賠償法に免責規定があるんだから、最後は国が面倒見るのが当然だ、と思っているのでしょうか。だとしたら、モラルハザードもはなはだしい。

止められるものなら、本当は止めたい。
だけど、止めるに止められない。
やはり、政治家と国と電力会社と産業界と学会が一蓮托生となっているから、なのか。



本書を読む限り、原発産業は限りなくブラックです。
ブラックな事業に手を染めている電力会社も、ブラック企業ということになります。
だけど、わたしたちはその限りなくブラックな企業から電気を買わなければ生活していけません。
なんともパラドキシカルな状況に陥ってしまいました。

わたしたち一人一人は、どのように考え、この問題に向き合えばよいのでしょうか。
自分たちに何かできることはないのでしょうか。
わからないことだらけですね~。
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復興プラン?

盛り土道路で堤防・海岸に避難ビル…宮城復興案
読売新聞 4月25日(月)14時42分配信

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 宮城県が東日本大震災で被災した沿岸14市町に提案した街づくり復興案の概要が25日、明らかになった。
 被災地の地形や市街地の状況から、「平野型」「リアス式海岸型」「都市型」に3分類。堤防の役割を果たす盛り土した道路や、高層の避難ビルを設ける。水田や漁港、工場のある海岸部と住宅部とを景観を損なわないように道路や防災公園で分ける「未来想定図」となっている。
 復興案は、仙台市を除く被害が大きく復興計画作りに手が回らない市町に示された。
 それによると、「平野型」は名取市、岩沼市など水田が広がる県南部が対象となる。高さ約5~10メートルの盛り土の上を走る仙台東部道路が津波を食い止めた点に注目。こうした道路を海岸線と平行に数本走らせる。仙台平野の景観を残すため、道路間に水田を配し、住宅はその内陸に置く。海岸線の堤防も厚くする。
 南三陸町など入り組んだ海岸線が続く県北部は「リアス式海岸型」。漁業が盛んで漁港や観光施設が集中し防潮堤を造るのが難しい地域に、鉄筋コンクリートの高層避難ビルを配置し、さらに低地部に防災公園を建設する。住宅は高台に移す。
 津波に耐えた鉄筋コンクリートの建物が多かったことを踏まえたもので、「高台に住み、海岸近くに通勤する街」を想定している。
 三陸沿岸は、これまでも津波に見舞われると高台に移住する動きが出たが、しばらくすると住宅地が海岸近くに戻った所もあり、防災公園はこうした動きを防ぐ狙いもある。
 「都市型」は石巻市や気仙沼市などが対象。工場や魚市場などの産業集積地を海沿いに置き、盛り土した道路で内陸部の住宅を守る。

最終更新:4月25日(月)14時42分


今日の読売新聞を読んで、うーん。。。と考えてしまいました。
まあ、もっともらしいっちゃあ、もっともらしい。
これくらいのプラン、ある意味、中学生でも考えられる。
つまり、復興プランにそれ以上の決定打はない、ということなのでしょうか。

わたしでも多少は考えつく程度のことしか出てこなかったってのも、なんだかショックです。
こういう時こそ天才の助けを必要とする。
安藤忠雄先生は、どういうプランを示すのか。
別に、あっと驚くプランが出てきてほしいわけではなく。
被災者の方たちが、「これなら、復興後の自分の生活を重ね合わせられる」と感じられるような、血の通ったプランとでもいえばいいのでしょうか。

お上が考えるとこうなるよね、って感じ。
民の思想が反映されていない気がします。
民が下からコツコツ積み上げて固めたプランでなければ、人々がそこに自分の未来を託そうとは思えないのでは?

もう少し、考えてみなくちゃ。

原発・正力・CIA

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一言でいえば、『権力へのあくなき野望を燃やす読売新聞社主・日本テレビ社長の正力松太郎が、総理総裁への足がかりとして、日本に原発を導入した』。
その流れを、CIAの外交秘密文書を丹念に調べながら、裏付けていったものです。
2008年2月に出た本なので、今だったらまた違ったまとめ方になるかもしれません。

正力は初代原子力委員長であり、科学技術庁長官も歴任した衆議院議員であり、「原子力の父」と呼ぶらしいです。しかし、本書を読む限りでは、原子力そのものはどうでもよくて、要は自らが総理総裁の座に就くための手段でしなかった、というロジックになっています。
それと、日本の原発導入は、CIAの働きかけが大きかった。
民主党がベトナムに原発を売り込んだように、アメリカの政産軍複合体が、国策として日本への原発売り込みを図り、その窓口として、読売新聞と日本テレビを擁する正力が選ばれた。

CIAは暗号で、正力のことを「ポダム」と呼んでいたそうです。

実際のところ、どうだったのかはわかりません。
死人に口なしだし、正力なりに日本の将来像を見据えたうえで、原発導入に踏み切ったのかもしれないし。

70歳近くになり、政治家として後がない正力が、政治家としての一発逆転を期そうと、原発導入を急いだことで、いくつかのミスを犯しました。
それらが、原発が抱える構造的な問題として、現在まで尾を引いています。

そのひとつが、原子力賠償法の免責規定です。


当初はアメリカの原子炉を導入する線で話が進められていたところ、アメリカから、日本で商業運転するにはもう少し実験を重ねる必要があるから、あと5年は待て、という話になった。
正力は一刻も早く原発を導入し、商業発電を開始することで、総理総裁の座につきたかった。
ちょうどその頃、一足先に原発の商業発電を開始していたイギリスから、「安くて手ごろな原発を輸出してあげますよ」という甘いささやきを受ける。
5年も待てないと思った正力は、アメリカとたもとを分かち、イギリスからの甘い話に飛びついてしまった。
そして、広大な敷地のあった茨城県東海村に、イギリス製の原子炉を建設する話を決めてしまった。

原子力賠償法の免責規定は、正力の政治抗争の結果だった、という側面もある。

当時、原発の運営を電力会社主体とするか、国主体とするかという論争があった。
電力業界や財界の支持を背景に原子力委員長になった正力は、当然、民間主体で行くつもりだった。電力業界の利益追求の方向に原発を位置付けていた。
一方、水力が主体だった国策会社の電源開発が、原発分野に乗り込んでこようとしていた。

当時、河野一郎の派閥「河野派」に属していた正力にとって、河野は派閥の親分でもある。
その親分が、電源開発側についた。要は、「原子力は国策で」という方向だ。

民間主体を推し進めた正力は、こともあろうに派閥の親分とけんかしてしまう。
結果、正力は親分から干され、政治的に失脚することになってしまった。

そこに追い打ちがかかる。
イギリスの原子炉には構造的に問題があり、すでに運転中の事故を起こしていた。
そればかりか、日英動力協定に、イギリスは「免責条項」を持ち込んだ。
イギリス製の原子炉で事故が起こっても、イギリスは何も責任を負わない、というものだ。

民間主体で運営する原発なのに、イギリスの免責条項が加わったら、すべてを電力会社で賠償しなければならない。保険で賄える額ではない。賠償は国でやるしかない。

民間で行くと豪語していながら、賠償だけは国にお願いせざるを得なくなった正力が政治家としての立場を失ったのは、想像に難くない。

民間の電力会社の発電所でありながら、賠償は国が行うという「二重構造」は、こうして生まれた。
1961年に成立した原子力賠償法は、電力事業者は保険契約し、最高50億円まで賠償し、それを超える額については国が補償する旨を定めた。


原発だけに照準をあてた本ではありませんが、免責規定の経緯がわかったという点では、面白い本でした。
ただ、正力の段階では、原発を日本に試験的に導入しただけでした。
まだ軌道修正する余地は大いに残されていた、と思います。

その後、50基を超える原発が日本にできるなど、正力自身、予想していたかどうか。
正力の後を次いで日本に原発を推進したのは、いったい誰か。
問題はそっちのほうですね。

テーマ : 最近読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

原発は地球にやさしいか

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原発が地球にやさしいわけ、ないですね。
事故前ならともかく、今となっては、原発が地球にやさしいということを大真面目で聞かされていたこと自体があほらしい限りです。原発クリーンPR推進の片棒をかついできた評論家やら芸能人やらは、今頃どんな気持ちでテレビを見ているのでしょうか。もらったギャラを被災地に寄付したらどうでしょうか。

図書館が地震後に再開して数日後、原発の本を探したところ、まだ何冊かが書架に残っていました。そのひとつがこちらの本。
地球温暖化防止という美名に隠れて原発推進を意図的に進めてきたカラクリがわかりやすく書かれています。
著者の西尾獏さんは、NPO法人の原子力資料情報室の共同代表。35年間、反原発にかかわってきた方で、広瀬隆さんみたいに過激ではなく、たんたんと書いています。

原発問題入門書としては、最適ですね。
内容はくどくどは申しません。ぜひお読みになるとよいと思います。
ひとつ、とても気になったことがありました。それは、
電力会社の本音は何か?
ということです。

政府の思惑がどうであれ、電力会社には電力会社なりの事情があります。

以下は、本書の内容説明ではなく、あくまで私の個人的な意見であることをお断りしておきます。

ぶっちゃけ、電力会社は原発に対して本音の部分でどういう考えでいたのでしょうか。
原発が電気を作るコストは火力に比べて安いので、原発を増やすほど電力会社は儲かるみたいな話があります。
それで、政治家に献金して原子力を推進させ、大学に億単位の金を出資して御用学者を育て、タレントを起用して原発は安全でクリーンというキャンペーンで国民をだまし、社員たちは高い給料をもらってきた。だから、今回の事故で東電の社員が身を挺して原発を守るのは当然だ。。。

要するに、電力会社は悪の権化である、みたいな話です。

私も事故当初は、そういう思いがありました。
とっつきやすい考えではあるけど、でも、あまりに一面的で飛躍しているのでは?
電力会社だけを悪者にすることで解ける問題なのでしょうか。

本書を読むと、どうも、電力会社は政府に引っ張られて、仕方なく原子力をやらされてきた節がありそうです。
原発にはさまざまな直接、間接のコストがかかります。
電力会社は原発で本当に儲かっているのでしょうか。
利益を出すために、多大なコストを支払っています。
あまりにもリスクが大きすぎるのではないのでしょうか。

原子力賠償法に免責規定があるのはなぜでしょうか。
原発で儲けたい電力会社が政府を巻き込んで原発を推進させ、あげく、事故が起きれば責任は取りません、なんて都合の良い話を政権党が受け入れるでしょうか。
逆に、原発に消極的な電力会社に原発をつくらせるため、政府が「説得材料」として作ったのが、免責規定であると考えれば、あまりに理不尽なこの規定も、ある程度は納得できるわけです。

原子力発電所の耐震基準の強化が遅れたのはなぜでしょうか。
原発の寿命は30年と言われています。寿命をとうに過ぎた浜岡原発が、静岡の浜辺で今も運転しています。中部電力は、浜岡を止めても火力で十分まかなえるといわれています。であれば、普通に考えれば、莫大なコストを投じて浜岡を耐震補強するより、廃炉にしたいというのが本音ではないでしょうか。誰もが危ない危ないと言っている浜岡を止められないのは、何かわけあって止められない事情があるのではないでしょうか。

福島第一が水素爆発して燃料棒が露出し始めた時、海水を投入すれば、炉は使い物にならなくなるから、東電は海水の投入を躊躇し、米軍の支援の申し出も断わりました。結果、事態は悪化しました。原発で儲け続けるために廃炉にする選択をしなかった、とすれば、大変なことです。だが、これも、東電は政府から原発設置のノルマを与えられていて、もし福島第一を廃炉にすれば、ほかに原子炉を増設せざるを得ないとなれば、ひとまずなんとかして再利用を考えよう、と考えたのは、あながちあり得ない話ではないかもしれません。

福島第一が水素爆発した時、東電は社員の全員撤退を官邸に打診しました。これを聞いた首相は激怒して東電本社に乗り込み、幹部たちを怒鳴り散らしたとか。「自分たちは撤退するから、あとは自衛隊さん、よろしく」みたいな話、誰が聞いたって信じられるものではないでしょう。けれど、東電が政府から原発を「強制」されてきたのなら、わからないでもないです(対応は無責任そのものではあるとしても)。政府に免責規定を求めたのと同様に、これは政府の責任でしょ、ということですね。

官房長官いわく「東電に何度もベントを開放しろと言ったのに開放しなかった」。それで水素爆発が起きてしまいました。でも、東電はベントの開放を官邸に何度も要請したのに、首相がヘリでの上空視察を強行したため、官邸がGOサインを出さなかった。そうこうするうちに水素爆発が発生した、という説もあります。

これがもし本当なら、東電が官邸に対して、自分たちは被害者であるという意識を持つのは、ある意味、当然ということにもなります。
たられば、ではありますが、もし首相が上空視察を撤回していたら、ベントが開放され、水素が大気中に放出されて水素爆発は起きなかった?。。。かもしれません。考えれば、恐ろしいことです。

電力会社としては、本音としては、原発から手を引きたくても引けなかった。
原発推進派の政治家たちと一蓮托生になるしかなかった。
自民も民主も原発容認。政権交代なんて原発には何の関係もない。
「原発をやめる」なんて、電力会社自らが言い出したら、大変な騒ぎになる。

そこへもってきて、地球温暖化が国際政治問題に仕立てあげられた。
こりゃあいいわ、と原発推進派が飛びついたのが、原発=二酸化炭素を出さないクリーンエネルギーという話。絶好の「目くらまし」になったというわけです。
これで、電力会社はこれからも原発を続ける「錦の御旗」を掲げることになった。。。

もう、なにがなんだかわからなくなってきました。
誰の言うことを信じればいいのでしょうか。

私たちにとって大事なのは、
決して騙されてはいけない
ということです。

原発の背景を知るには、もっといろいろな本を読まないといけないですね。
震災後に再版中のものが多いので、少しずつ読んでいこうと思っています。

テーマ : 最近読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

事故の前に聞きたかった。。。

インターネットという便利なのができたのだから、こういう情報は事故が起きる前に国民が共通認識として共有しておかなければならなかった。

小出裕章さん講演



広瀬隆さんインタビュー

テーマ : その他
ジャンル : その他

原発ムラ

S家の別宅 さまのブログで教えていただいたのですが。

原発関連機関ってこんなにあるんですね。

独立行政法人原子力安全基盤機構
独立行政法人日本原子力研究開発機構
独立行政法人原子力環境整備促進資金管理センター
財団法人原子力安全研究協会
財団法人原子力安全技術センター
財団法人原子力国際技術センター
財団法人日本原子文化振興財団
原子力委員会(JAEC)(内閣府)
原子力安全委員会(NSC)(内閣府)
原子力安全 保安院(NISA)(経済産業省)
原子力発電環境整備機構(NUMO)
(社)日本原子力産業協会(JAIF)
(社)日本原子力学会(AESJ)
(財)原子力安全技術センター(NUSTEC)
(独)原子力安全基盤機構(JNES)
(社)日本原子力技術協会(JANTI)
(財)原子力安全研究協会(NSRA)
(独)日本原子力研究開発機構(JAEA)
(財)原子力研究バックエンド推進センター(RANDEC)
(財)日本原子力文化振興財団(JAERO)
(財)原子力発電技術機構(NUPEC)
(社)火力原子力発電技術協会(TENPES)
(財)原子力国際協力センター(JICC)
(社)原子燃料政策研究会(CNFC)
(財)原子力環境整備促進・資金管理センター(RWMC

その数、ざっと25。
おいおいって感じですね。
これってすべて、経産省やら内閣府やらの天下り先じゃあないんですか。
なんでこんなにあるんだよぉ。
今回の事故で、彼らはいったい何をやっているんだ。
反原発でご飯が食えなくなるのを恐れ、背中を縮めて、嵐が過ぎ去るのを待っているのか。

国は膨大な予算を計上して原子力業界にばらまき、天下り先をがっちり確保する。
電力会社は天下りを受け入れ、国から多額の予算を得て国策として原発開発を進める。
電力会社は大学の原子力研究科に数億単位のお金(週刊文春によると)を出して御用学者を育てる。
研究者は、自らの良心を捨てて御用学者になる道を選べば大学教授に昇進し、さらにたくさんの予算をもらって業績を伸ばし、何かあれば政府や電力会社の代弁者として、「健康にただちに影響はありません」と、能面のような顔で繰り返す。
テレビに出てくる学者が「原発の新設は一度中断して、安全性を再度検討したほうがよい」などとコメントしたのをただの一度も聞いたことがない。
電力会社は新聞やテレビに多額の広告を出稿している。メディアはトリプルA級の大スポンサーである電力会社の意向に反して記事を書きづらい。事実、原発そのものを否定する反原発の集会などのニュースや記事はまったくといっていいほど記事にされない(記者が書いてもデスクにつぶされる?)。
電力会社の下請会社に流れたお金は、二次、三次、四次と多重にピンハネされ、末端の原発労働者にはごくわずかしか配分されない。
原発の建設には高度なノウハウが必要だから、受注するのは超大手のスーパーゼネコンばかり。地場の建設会社にはどうでもいい部分の仕事しか回ってこない。
そして、原発立地を受け入れた地元自治体には、国からわずかばかりの補助金が懐に入る。補助金が切れれば、財政赤字を埋めるため、原発の増設を自らお願いせざるを得なくなる。

産官学が、利害を共有しつつ、がっちりかみ合って、原発利権に群がっている。
どこかの雑誌が書いてましたが、「ムラ」みたいなもんですね。
「外圧」に対して、一致団結して死に物狂いでムラを守る。

残念ながら、今度の福島第一という史上例を見ない原子力災害が起きてもなお、この産官学の結託は、より強化されることはあれ、ばらけることはまったく期待できない。したがって、日本国民の一人一人が立ち上がり、反原発運動でも起こさない限り、現状が変わることはたぶんないでしょう。

日本人って本当に不思議な民族ですね。
これだけの事故が起きて、反原発のデモが起こらないのって、たぶん日本だけ?
義捐金はみんなこぞって出すのにね。

今すぐ原発を止めなければ、以後、原発を止めるチャンスはめぐって来ない気がします。
そして、東海・東南海地震が起きて、浜岡やら敦賀やらがぐちゃぐちゃに壊れ、放射能が広範囲に漏れ出す。

考えたくないけど、どうしても頭によぎってしまう。

大地震が来るとわかっていて原発を止めない日本の姿勢は、国際社会で批判を受けるだろう。
でも、やめさせることはできない。
各国とも原子力利権を抱えているから。

どうにもならない、てことですかね。

いっそのこと,「原発で作った電気は使わない」と各自が宣言してはどうか。
電力会社から火力・原子力・水力などの内訳をリアルタイムで出させ、原子力に相当する分だけ電力使用量を減らす努力をする。結果、経済は冷え込むから、電力会社は火力を強化せざるを得なくなる、とか。

東京都知事選挙は、石原さんの圧勝でした。
原発政策見直しを訴えた新人候補を、原発容認の石原さんが100万票の大差で蹴散らした。
東京都民にとって、福島や新潟は遠い存在ってことなのか。
「自分たちの電気を供給してくれている福島がこんな状態になったのに」
福島県民は、今ごろ複雑な思いでいるのではないでしょうか。

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第二の大地は可能か

今朝のテレビで,関西大学の河田先生(元京都大学防災研究所)が,被災地復興のひとつの方法として,人工地盤を提唱されていました。
なるほど,人工地盤という考え方がありましたね.

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(写真出典 : ARCHITCTURAL MAP

坂出の人工土地
訪れたことがないので,やむなく写真をお借りいたします。
1968年というから今から40年以上前になりますが,建築家の大高正人さんが四国の香川県坂出市で,人工地盤の第一号をつくりました。
駐車場や店舗を地上レベルに,住居を2階レベルに分けるという考え方です。
2階レベルは「第二の土地」というコンセプトで,路地があったりクルマも入ってきたり,普通の「地上」とほとんど変わりません。
細い路地が入り組んだ密集した土地の区画整理にも有効だし,2階レベルを住居専用に活用できるので,ゆったりとした街区がデザインできます。ざっくり言えば,公共系とプライベート系をレベルで整理した結果とも言えるかもしれません。あるいは,スケルトンインフィルの考え方(耐用年数が長い構造体と,耐用年数が短い内外装・設備・什器などを別個に維持管理できるように配慮したシステム)の走りだったのかもしれません。

この考え方を被災地にあてはめられるのかどうか。
河田先生は「複雑に入り組んだ土地・建物の権利関係に手をつけずにそのまま復元できる」とおっしゃっていました。
確かにそのとおりですね。
まったく新しい街をつくるとなると,その権利変換たるや大変なものになります。
できれば元どおりの街に復元したい。
同時に,防災性も確保したい。
今ある土地をそのまま嵩上げして,もとどおりの街を復元しよう,という考え方ですね。

ただ,ここでも「想定する津波の高さ」という問題にぶつかります。
今回のように化け物みたいな津波にも安全にしようとしたら,人工地盤面を限りなく高くしなければなりません。
坂出は約4000坪,高さ6~9mでした。
津波対策だけで考えたら,堤防とあまり変わらない,もっと高くしなくちゃ,となります。
人工地盤そのものを堤防と兼用するという発想もあるのかも。

いっそのこと,人工地盤下に海水を引き込み,バースを作って漁船を係留したらどうか。
21世紀の「舟屋」ができるのではないか?
なんてことを考えても,最近の漁船は大型化しているので無理に決まってる。

坂出と違うのは,膨大な広さになるということ。
やるにしても,大変な費用がかかりますね。

広島基町高層アパートのように,人工地盤+高層住宅というスタイルはあり得る気もします。
人工地盤は津波が来たときの避難場所としても有効ですし。

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(写真出典 : ARCHITECTURAL MAP

坂出人工土地と同じく,大高正人さんの設計です。
原爆スラムと呼ばれていた,防災性の低い木造密集市街地を一気に再開発したものです。
写真が残っていないので,またお借りしました。

10年前,広島基町高層アパートを訪れたとき,かなり老朽化しているのが気になりました。
今度の被災地は海のそばだから,塩害も考えなければならないし。
50年もたせられれば御の字,でしょうか。
もし,その間に今回のような大津波が一度も来なかったら,何だったんだってことにもなりかねない。

なかなか難しいですね。

坂出の人工土地は,もう「歴史遺産」みたいな感じで,学術的な価値は高いようですが,実際,住宅地として計画された例はあまり聞かないです。当時は,今で言う壮大な「社会実験」だったのでしょう。残念ですが,それなりの理由があって結果的に普及しなかったのでしょう。

でも,今回の復興計画で,是非,メニューのひとつとして検討していただきたいですね。

テーマ : その他
ジャンル : その他

津波に立ち向かう風景

今回の大津波は、数十年かけて築いてきた堤防や防潮堤がまったく機能しませんでした。
本当にショックだと思います。
復興に向けて,これからいったいどういう対策をとればよいのか。。。

今まで,津波対策として、いろいろなアイディアが考えられてきました。
たとえば,津波スクリーンや津波シェルターというのがあります。

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(写真:太陽工業より転載)

今回の震災では,大型の漁船が津波に乗って市街地に流入し,何度も引いては押し寄せる波の動きで市街地を漂流しながら,住宅や構造物にドカンドカンとぶつかって破壊する様子が映像で見られました。
つまり,海水が市街地に流入するのは避けられないとしても,漁船などの侵入を抑えることで,被害を最小限に食い止め,同時に家屋などの漂流物が海に流れ出すのを防ぐという発想です。

2008年,北海道釧路港に,日本で初めて,津波スクリーン(正式には津波漂流物対策施設)が設置されました。
膜構造の最大手である太陽工業の手により,美しいデザインに仕上がっています。

今回の大震災で、効果のほどはどうだったのでしょうか。
日経コンストラクションの取材で,岩手県宮古市の海岸に設置された津波スクリーンの写真がありました。

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(写真:日経BP社より転載)

見た限り,海岸沿いに設置されたフェンスのようにも見えますが,小型船舶が陸側に侵入せずにブロックされているようなので,一定の効果はあったのかもしれません。

しかし。
今回,高さ10mを超える想定外の大津波が押し寄せました。
津波スクリーンの高さは,どうがんばっても5mくらいが限度でしょう。

万里の長城と称された田老町の堤防も壊されてしまいました。

いったい,どうすれば逃げられるのか。
仙台市若林区荒浜,南相馬市など,高台がない地域の住民は,クルマで何kmも走らなければなりません。
道路が渋滞し,津波に飲まれてしまった方が,いったいどれほどいらしたことか。。。

そこで,このような津波避難施設があります。

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その名も「タスカルタワー」という商品名で,大阪のフジワラ産業という会社から発売されています。
鉄骨造のフレームを建て,津波が来たらここに逃げれば命は助かる,というものです。
社長がとてもユニークな方で,現在,三重県から高知県にかけて,海岸沿いに数十件の実績があります。

目的が目的なので仕方ないですが,美しい海岸にはデザインがあまりに武骨なので,という場合には。。。

fujiwara01.jpg

仕上げをして,少しですが,海辺の風景に調和するようになりました。

ただし,このタスカルタワーだって,せいぜい数十人が限度です。
イメージとしては,海水浴客や釣客を誘導する程度ではないでしょうか。
本格的な津波避難ビルと比べると,容量が少なすぎです。

そして,今回の10mを超える大津波では,運よくここに避難したとしても,飲み込まれてしまった可能性が高いです。
では,逃げることもできない,ということになるのでしょうか。
海から離れ,標高の高いところに移住するしかないのでしょうか。


「日経アーキテクチュア」元編集長の細野透さんは,「グスコーブドリ構想」というアイディアを提唱されています。以下,その抜粋です。
 
田老町の市街地はおおむね900m×700mの広さで,標高は0mから10m程度。その周囲を標高100m程度の山々が取り囲む。
新たに街を高台に移すには,どのようにすればいいいのか。

(1) 山を削って,高さが数十m程度の丘をつくる(新丘A)。
(2) 削った土砂で,標高0mから10m地帯をかさ上げする(新丘B)。
(3) 新しい街は,主に,新丘Aに建設。新丘Bは公園と緑地にする。
(4) 海岸部には,港として必要な最低限の機能だけを残す。

このような計画を,仮に,「グスコーブドリ構想」と名付けよう。
グスコーブドリとは,岩手県が生んだ詩人・童話作家の宮沢賢治による作品,「グスコーブドリの伝記」に登場する主人公である。


群馬県の「八ツ場ダム」に沈む川原湯温泉をそのまま高台に移す計画があったように,街そのものを移す計画は今までもありました。
ただ,莫大な費用と時間がかかります。

確かに地元に雇用が生まれ,乗数効果も多少は期待できるかもしれません。
でも,完成には10年単位の時間が必要です。
その間,仮設住宅に住み続けることになるわけだし。
どうなんでしょう。話がデカすぎて見当もつきません。
そんな気の長い話より,落ち着いて住める家がほしいというのが,現地の皆さんの切実な思いでしょうし。


それから,気になるのは,この構想は,津波で既存市街地が根こそぎ壊滅したからこそ,実行に移す可能性が出てきたということです。

これから大地震が来る静岡以西で,同じ方法で街を高台に移せるのでしょうか。
漁港があり,市場があり,店があり,学校があり,日々の暮らしがある。
地震が来るまでに高台に移ろうったって,そうおいそれとできるもんじゃない。
住民の意思統一,財産権,自治体の財源,考えればキリがないですね。

津波対策って,本当に難しいんだなと思うしかないです。

個人的には,大規模な堤防はもう無理(無駄)かな,とも思えます。
1000年に一度の大地震に対して耐用年数50年の堤防って,違和感ありすぎです。
だったら,壊滅的な被害を受けた海岸部に,高さ10階程度の共同住宅の団地を建てるのが,現実的なのかなとは思います。少なくとも大津波でも損傷が少ないことは,今回わかったわけだし。

やっぱり漁師たるもの海の近くに住んでなくちゃ。
海岸から一定距離内は,鉄筋コンクリートか鉄骨の中層建物だけにして,戸建住宅は規制する。
空地は公園として整備します。
津波が来たら,一斉に共同住宅の上層階に駆け上がる。
共同の炊事場や洗濯場などを上層階につくっておけば,平時でも住民同士の交流の場に活用できるし,非常時には避難所としても,活用できるのではないかな。
屋上にヘリポートをつくっておけば,ヘリで救援物資が受け取れるし,病人の搬送もできる。
もちろん,最小限の自家発電装置や軽油,水,食料の備蓄も必要ですね。

クルマや漁船が流されるのは,もう諦めるしかない。保険で何とかなるのではないか。。。
最低限,住まいだけきちんとしてれば,生活再建も早いのではないか,と思います。

ど素人の分際で,ただ思っているだけですけど。
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古民家での晴耕雨読な暮らしに憧れる軟弱な熊谷都民。

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