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8月のクリスマス

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数年前、韓国映画にはまっていた時期がありました。
といっても、わたしはtsutayaでレンタルできる映画を人並みに見ていた程度です。
熱狂的なファン(というか、追っかけ?)は、ものすごいですからね。
日本でも北新宿のコリアンタウン、大久保界隈でお目にかかれます(笑)

それはさておき、日本で人気の韓国映画というと、「シュリ」に代表されるサスペンスアクションものと、「冬ソナ」に代表される純愛ものに流れが分かれるみたいですが、わたしはどちらも好きですね。今日は、久しぶりにtsutayaの韓国映画コーナーで、3本ほど借りてきました。
「8月のクリスマス」 
「うつせみ」
「浜辺の女」
いずれも、純愛もののほうです。サスペンスものは一度見れば飽きてしまいますが、純愛ものは不思議と何度見ても新鮮なんですね。

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まずは「8月のクリスマス」から。
街の片隅で小さい写真館を営むジョンウォン(ハン・ソッキュ)。さわやかな笑顔を振りまいていますが、治る見込みのない病を抱え、複雑な気持ちで父と二人、暮らしています。

真夏のある日、違法駐車取締官のタリム(シム・ウナ)が写真館にやってきます。
(日本の婦人警官とはビミョーに立場が違うみたいです)
つっけんどんに写真の現像を頼むタリムに、「今は忙しいから時間がかかりますよ」と答えるジョンウォンであったが、暑い中、店の前の木の下でじっと待っているタリムに、ジョンウォンはアイスキャンディーを差し出す。笑顔の二人、とてもいい感じです。

互いに意識しあうようになっても、ジョンウォンはタリムに自分の病気のことを告白しませんでした。そして、ついにジョンウォンは発作を起こし、病院へ。タリムは来る日も来る日も、主のいない写真館を訪れては、手紙を差し入れ、店の前で行ったり来たりを繰り返し、あげくにガラス窓に石を投げつけたり。。。

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ハン・ソッキュさんは、やはり「シュリ」でのKCIA捜査官のイメージが強く残っているのですが、この作品では、何気ない場面、たとえば、父親がわかりやすいようビデオや現像機の使い方をメモするシーン、父親が寝ているそばにそっと横たわり優しく父を見つめるシーン、自らの葬式用の写真を撮るシーン、どれをとっても味わい深いです。さすが、韓国を代表する名優です。
(年代が同じで、けっこうファンだったりします)

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伝統的な韓式住宅に父と住むジョンウォン。何気に爪を切るシーンも、実にさまになっています。

韓国では、人が亡くなると「アイゴー」と号泣するのは有名ですが、この映画では、死を意識するシーンはなく、無理に涙を誘う場面はまったくありません。心のひだに自然にしみ込んで、ほろりとさせられる、本当によくできた作品だと思います。

そして、当ブログお題の「風景」との関わりですが、ソウルのごく普通の街並みと、そこで暮らす庶民の暮らしがリアルに描かれています。タリムを後ろに乗せ、ソウルの下町を赤いポンコツの原チャで駆け抜けるジョンウォン。映画の設定はソウル市内ですが、少し昔の風景を求めて全羅北道の群山(クンサン)で撮影されたそうです。

この映画は1998年作品で、すでに10年以上たっています。
韓国映画のロケ地を熱心に訪問しておられる、ばつ丸さまの情報によれば、写真館はロケ用につくられたセットで、撮影終了後は駐車場になり、今は飲食店になっているそうです。その他、本作品に出てきた多くのスポットは、当時と大きく変わってしまったそうで、こればかりは仕方ありません。韓国の都会の変わりようは、東京のそれをしのぐスピードで進んでいるのかもしれませんね。
映画に出てくる韓式住宅も、急速な勢いで消えているようです。

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ラストシーンは雪景色です。
真っ白に彩られたジョンウォンの母校と写真館。
亡き息子が愛用していた赤い原チャに乗って父親が写真を届けに出て行った後、黒のコートとロングブーツで美しく着飾ったタリムが写真館にやってきます。通りに佇み、写真館の中に自分の写真が飾られているのを見てそっと微笑む彼女。
とても印象的でした。

追記です。

韓国の日本人街についてググっていたら、asahi.comで、たまたま次のような記事を見つけました。
2006年6月23日の、「日本植民地の名残を訪ねて」という、かなり昔の記事ですが。

『八月のクリスマス』のロケ地は旧・日本人街だった(群山)

 植民地時代の群山は、穀倉地帯である全羅道の米を日本に運ぶ港町として栄え、“米の群山”と呼ばれたほど。かつては日本人街だった月明洞(ウォルミョンドン)や永和洞(ヨンファドン)には、昔のままの日本家屋が数多く残っています。前日からの雪で余計なものが覆い隠された住宅街は日本の田舎町そのものでした。
このあたりは、ペ・ヨンジュン主演映画のメガホンをとるホ・ジノ監督の『八月のクリスマス』のロケ地としても知られています。解放後、朝鮮戦争の避難民収容所→市場の唐辛子屋へと変遷した日本の遊郭など、苦難の歴史を感じさせる建物も見られます。
(以上、原文のまま)

監督が「韓国的な風景」を探してロケ地に選んだのが、旧日本人街だったわけですね。
旧日本人街が韓国の風景の一部に今も溶け込んでいるということは、日本人の立場としては喜んでいいのだろうけれど、韓国の方にとってはチョットフクザツな心境かも。

この記事では、群山以外にも、釜山、江景、木浦、鎮海などが紹介されています。
再開発が進むソウルでも、鍾路区(チョンノグ)や中区(チュング)、龍山区(ヨンサング)あたりに行けば、表通りから一歩路地に入ったところに老朽化した日本家屋と出会うことができるそうです。

建て替えられないうちに、探検に行ったほうがいいのでしょうか。
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テーマ : 最近見た映画
ジャンル : 映画

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No title

いちぼくさん、おはようございます。
わたしもミョンドンに泊まったことあります。
たしかに、梅田と大差なかったですね。

農村部は高速バスの車窓から眺めただけですが、スウォンの民俗村には昔ながらの農家が保存されていて、庭に甕がたくさんあって、日本の農家とはやっぱり雰囲気が違いました。

慶州とか観光地を除けば、昔の町並みが残っているのは少ないと聞きます。特に昔の日本人街とか、再開発でぶっ壊されているみたいです。

映画を見てても、ああ韓国だよなあーと感じることって意外に少ないかも。ただ、韓国映画は、そういうの抜きに、純粋に面白いですね。

No title

こんばんは
韓国には数年前に訪れ、ソウルの明洞に泊まり、ソウル市内や農村部をまわり、風景を眺めたことがあります。
ソウルの繁華街はほとんど大阪の梅田と変わりない印象でした。
日本もそうですが、韓国独自の生活様式や文化など失われていくものもあるのかもしれないですね。
機会があれば、韓国の映画も観てみようかな♪
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古民家での晴耕雨読な暮らしに憧れる軟弱な熊谷都民。

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