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津波に立ち向かう風景

今回の大津波は、数十年かけて築いてきた堤防や防潮堤がまったく機能しませんでした。
本当にショックだと思います。
復興に向けて,これからいったいどういう対策をとればよいのか。。。

今まで,津波対策として、いろいろなアイディアが考えられてきました。
たとえば,津波スクリーンや津波シェルターというのがあります。

taiyokogyo.jpg
(写真:太陽工業より転載)

今回の震災では,大型の漁船が津波に乗って市街地に流入し,何度も引いては押し寄せる波の動きで市街地を漂流しながら,住宅や構造物にドカンドカンとぶつかって破壊する様子が映像で見られました。
つまり,海水が市街地に流入するのは避けられないとしても,漁船などの侵入を抑えることで,被害を最小限に食い止め,同時に家屋などの漂流物が海に流れ出すのを防ぐという発想です。

2008年,北海道釧路港に,日本で初めて,津波スクリーン(正式には津波漂流物対策施設)が設置されました。
膜構造の最大手である太陽工業の手により,美しいデザインに仕上がっています。

今回の大震災で、効果のほどはどうだったのでしょうか。
日経コンストラクションの取材で,岩手県宮古市の海岸に設置された津波スクリーンの写真がありました。

nikkeiconst.jpg
(写真:日経BP社より転載)

見た限り,海岸沿いに設置されたフェンスのようにも見えますが,小型船舶が陸側に侵入せずにブロックされているようなので,一定の効果はあったのかもしれません。

しかし。
今回,高さ10mを超える想定外の大津波が押し寄せました。
津波スクリーンの高さは,どうがんばっても5mくらいが限度でしょう。

万里の長城と称された田老町の堤防も壊されてしまいました。

いったい,どうすれば逃げられるのか。
仙台市若林区荒浜,南相馬市など,高台がない地域の住民は,クルマで何kmも走らなければなりません。
道路が渋滞し,津波に飲まれてしまった方が,いったいどれほどいらしたことか。。。

そこで,このような津波避難施設があります。

fujiwara02.jpg

その名も「タスカルタワー」という商品名で,大阪のフジワラ産業という会社から発売されています。
鉄骨造のフレームを建て,津波が来たらここに逃げれば命は助かる,というものです。
社長がとてもユニークな方で,現在,三重県から高知県にかけて,海岸沿いに数十件の実績があります。

目的が目的なので仕方ないですが,美しい海岸にはデザインがあまりに武骨なので,という場合には。。。

fujiwara01.jpg

仕上げをして,少しですが,海辺の風景に調和するようになりました。

ただし,このタスカルタワーだって,せいぜい数十人が限度です。
イメージとしては,海水浴客や釣客を誘導する程度ではないでしょうか。
本格的な津波避難ビルと比べると,容量が少なすぎです。

そして,今回の10mを超える大津波では,運よくここに避難したとしても,飲み込まれてしまった可能性が高いです。
では,逃げることもできない,ということになるのでしょうか。
海から離れ,標高の高いところに移住するしかないのでしょうか。


「日経アーキテクチュア」元編集長の細野透さんは,「グスコーブドリ構想」というアイディアを提唱されています。以下,その抜粋です。
 
田老町の市街地はおおむね900m×700mの広さで,標高は0mから10m程度。その周囲を標高100m程度の山々が取り囲む。
新たに街を高台に移すには,どのようにすればいいいのか。

(1) 山を削って,高さが数十m程度の丘をつくる(新丘A)。
(2) 削った土砂で,標高0mから10m地帯をかさ上げする(新丘B)。
(3) 新しい街は,主に,新丘Aに建設。新丘Bは公園と緑地にする。
(4) 海岸部には,港として必要な最低限の機能だけを残す。

このような計画を,仮に,「グスコーブドリ構想」と名付けよう。
グスコーブドリとは,岩手県が生んだ詩人・童話作家の宮沢賢治による作品,「グスコーブドリの伝記」に登場する主人公である。


群馬県の「八ツ場ダム」に沈む川原湯温泉をそのまま高台に移す計画があったように,街そのものを移す計画は今までもありました。
ただ,莫大な費用と時間がかかります。

確かに地元に雇用が生まれ,乗数効果も多少は期待できるかもしれません。
でも,完成には10年単位の時間が必要です。
その間,仮設住宅に住み続けることになるわけだし。
どうなんでしょう。話がデカすぎて見当もつきません。
そんな気の長い話より,落ち着いて住める家がほしいというのが,現地の皆さんの切実な思いでしょうし。


それから,気になるのは,この構想は,津波で既存市街地が根こそぎ壊滅したからこそ,実行に移す可能性が出てきたということです。

これから大地震が来る静岡以西で,同じ方法で街を高台に移せるのでしょうか。
漁港があり,市場があり,店があり,学校があり,日々の暮らしがある。
地震が来るまでに高台に移ろうったって,そうおいそれとできるもんじゃない。
住民の意思統一,財産権,自治体の財源,考えればキリがないですね。

津波対策って,本当に難しいんだなと思うしかないです。

個人的には,大規模な堤防はもう無理(無駄)かな,とも思えます。
1000年に一度の大地震に対して耐用年数50年の堤防って,違和感ありすぎです。
だったら,壊滅的な被害を受けた海岸部に,高さ10階程度の共同住宅の団地を建てるのが,現実的なのかなとは思います。少なくとも大津波でも損傷が少ないことは,今回わかったわけだし。

やっぱり漁師たるもの海の近くに住んでなくちゃ。
海岸から一定距離内は,鉄筋コンクリートか鉄骨の中層建物だけにして,戸建住宅は規制する。
空地は公園として整備します。
津波が来たら,一斉に共同住宅の上層階に駆け上がる。
共同の炊事場や洗濯場などを上層階につくっておけば,平時でも住民同士の交流の場に活用できるし,非常時には避難所としても,活用できるのではないかな。
屋上にヘリポートをつくっておけば,ヘリで救援物資が受け取れるし,病人の搬送もできる。
もちろん,最小限の自家発電装置や軽油,水,食料の備蓄も必要ですね。

クルマや漁船が流されるのは,もう諦めるしかない。保険で何とかなるのではないか。。。
最低限,住まいだけきちんとしてれば,生活再建も早いのではないか,と思います。

ど素人の分際で,ただ思っているだけですけど。
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