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第二の大地は可能か

今朝のテレビで,関西大学の河田先生(元京都大学防災研究所)が,被災地復興のひとつの方法として,人工地盤を提唱されていました。
なるほど,人工地盤という考え方がありましたね.

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(写真出典 : ARCHITCTURAL MAP

坂出の人工土地
訪れたことがないので,やむなく写真をお借りいたします。
1968年というから今から40年以上前になりますが,建築家の大高正人さんが四国の香川県坂出市で,人工地盤の第一号をつくりました。
駐車場や店舗を地上レベルに,住居を2階レベルに分けるという考え方です。
2階レベルは「第二の土地」というコンセプトで,路地があったりクルマも入ってきたり,普通の「地上」とほとんど変わりません。
細い路地が入り組んだ密集した土地の区画整理にも有効だし,2階レベルを住居専用に活用できるので,ゆったりとした街区がデザインできます。ざっくり言えば,公共系とプライベート系をレベルで整理した結果とも言えるかもしれません。あるいは,スケルトンインフィルの考え方(耐用年数が長い構造体と,耐用年数が短い内外装・設備・什器などを別個に維持管理できるように配慮したシステム)の走りだったのかもしれません。

この考え方を被災地にあてはめられるのかどうか。
河田先生は「複雑に入り組んだ土地・建物の権利関係に手をつけずにそのまま復元できる」とおっしゃっていました。
確かにそのとおりですね。
まったく新しい街をつくるとなると,その権利変換たるや大変なものになります。
できれば元どおりの街に復元したい。
同時に,防災性も確保したい。
今ある土地をそのまま嵩上げして,もとどおりの街を復元しよう,という考え方ですね。

ただ,ここでも「想定する津波の高さ」という問題にぶつかります。
今回のように化け物みたいな津波にも安全にしようとしたら,人工地盤面を限りなく高くしなければなりません。
坂出は約4000坪,高さ6~9mでした。
津波対策だけで考えたら,堤防とあまり変わらない,もっと高くしなくちゃ,となります。
人工地盤そのものを堤防と兼用するという発想もあるのかも。

いっそのこと,人工地盤下に海水を引き込み,バースを作って漁船を係留したらどうか。
21世紀の「舟屋」ができるのではないか?
なんてことを考えても,最近の漁船は大型化しているので無理に決まってる。

坂出と違うのは,膨大な広さになるということ。
やるにしても,大変な費用がかかりますね。

広島基町高層アパートのように,人工地盤+高層住宅というスタイルはあり得る気もします。
人工地盤は津波が来たときの避難場所としても有効ですし。

m_apartment02_convert_20110409141048.jpg
(写真出典 : ARCHITECTURAL MAP

坂出人工土地と同じく,大高正人さんの設計です。
原爆スラムと呼ばれていた,防災性の低い木造密集市街地を一気に再開発したものです。
写真が残っていないので,またお借りしました。

10年前,広島基町高層アパートを訪れたとき,かなり老朽化しているのが気になりました。
今度の被災地は海のそばだから,塩害も考えなければならないし。
50年もたせられれば御の字,でしょうか。
もし,その間に今回のような大津波が一度も来なかったら,何だったんだってことにもなりかねない。

なかなか難しいですね。

坂出の人工土地は,もう「歴史遺産」みたいな感じで,学術的な価値は高いようですが,実際,住宅地として計画された例はあまり聞かないです。当時は,今で言う壮大な「社会実験」だったのでしょう。残念ですが,それなりの理由があって結果的に普及しなかったのでしょう。

でも,今回の復興計画で,是非,メニューのひとつとして検討していただきたいですね。
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