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コンテナ型仮設住宅について

今晩のNHKのニュースで、宮城県女川町でコンテナを利用した多層の仮設住宅が完成し、入居が始まったというニュースを見ました。

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 仮設住宅の建設用地の不足に悩んでいた宮城県女川町が、貨物用コンテナを活用した2階または3階建ての仮設住宅を造ることを決めた。建築家の坂茂(ばん・しげる)さんの設計で、戸数確保に加え、コンテナを市松模様のように一つ置きに重ねることで明るく住み心地が良くなるという。100戸以上造ることになりそうだ。
 坂さんは、仏北東部のポンピドーセンター分館などの設計を手掛ける一方、世界各地の被災地で、仮設建築を造ってきた。コンテナを重ねた展示施設を設計したこともある。
 坂さんの提案は、幅約2.4m×奥行約6mの貨物用コンテナを利用。複数のコンテナを、間に幅約2.4mの鉄骨造りの空間をとりながら並べてゆく。その上の階では置き方を逆にし、全体として、市松模様のようにくみ上げる。
 「コンテナは強度が高く建設期間も短縮できる。現状のコストは一般的な仮設より少し高めだが、工夫して抑制したい」と坂さん。コンテナ内は寝室や浴室に使う一方、その間の部屋は窓を大きくとって居間などにする計画だ。


以上は、朝日新聞の記事からです。

仮設住宅にコンテナを使用する発想があることは、東日本大震災の直後、若手建築家の吉村靖孝さんが提案した、海運コンテナの規格を応用した新しい発想の仮設住宅「エクスコンテナ・プロジェクト」で知りました。

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吉村さんは、ベイサイドマリーナホテル横浜を設計したとき、このコンテナ型の客室棟を設計した実績があり、このときのノウハウをもとに安全で快適な住宅を被災地に届けたいという思いで始められたそうです。

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なるほど、仮設住宅にコンテナかあ、と思いました。

坂さんの提案は、コンテナを市松模様に組み立て、構造体として利用するというものですが、吉村さんの提案が坂さんの提案と異なるのは、コンテナに住生活機能を組み込み、機能的に完結したユニットとして利用する点にあります。

コンテナなので鉄道やトラックで運搬できるし、トラックから降ろして据え付け、電気とガスと水道をつなげば即使用できます。
黒川紀章さんが中銀カプセルビルで提案したカプセルの大きなものをイメージすればいいでしょうか。
ちなみに、吉村さんは、仮設住宅サプライヤーとして実績を誇る大和リースのこんな提案にも関わっています。
 ↓
EDV-01」 

また、世界各地で仮設住宅に携わり、阪神・淡路大震災でも段ボール製の教会を建てるなど、機動力にこだわって来られた坂さん、今回も政治がもたつく中、震災から半年ちょっとで国内初めてとなる多層型の仮設住宅を実現されたことは、まさに賞賛に値することだと思います。



ところで。
現物を見ていないのでわかりませんが、普通に考えて、コンテナは鉄の塊なわけですから、いろいろ疑問もわいてきます。
夏の猛暑、卵焼きができるくらい、触れば火傷する熱さでしょう。酷寒の冬は、雪がカチカチに凍り付いてしまうでしょう。
その分、断熱材を相当に厚くしないといけないし、その分、居住スペースは小さくなりそう。
大事な商品を運ぶコンテナだから防水はしっかりしていると思いますが、いずれにしても、室内環境はかなりの負荷になります。
それをエアコンだけで制御できるのか。
それに、通常の住宅とモジュールが違うし、サッシの納まりなどはどうするのだろう。
もちろん、そんなことはプロの建築家がとっくの昔に対策済なのだろうけれど。

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翌日、朝日新聞の記事で見た写真です。きちんと外装が施され、外廊下には大きい屋根が設けられています。すごい奇麗に仕上がっていますね。市松模様もおしゃれだし、完成しちゃえば、とてもコンテナを使ったとは思えないでしょう。さすがです。

3.11以後、ずっと避難所で過ごしてきた女川の人たちが、笑顔で入居する姿を見て、ああ本当に良かったなと思いました。


吉村さんは、「これほどの大規模な災害になると、仮設と本設の明確な区別はつけられない」と言います。
まったく同感です。
本来の家を流され、仮設住宅に入居した方たちは、2年後には仮設住宅を出なければなりません。
もしその後、自宅再建のめどがたたずに、アパートを転々とするのであれば、彼らにとってアパートは仮設住宅に他なりません。
二重ローンを抱え、いったいどれだけの方が、自宅を再建できるのか。。。
地域経済も復興していないのに、2年で生活のめどをつけろというのは、いかにも無茶な話です。

したがって、仮設と本設の間の「準仮設」もしくは「準本設」のような中間的な位置づけの住まいが、今後、検討すべき課題になってくるのではないでしょうか。

2年の間、公園や学校などに間借りして、その間に用地さえ確保できれば、そこにコンテナを移動して、あと数年間、居住することも可能になるとか。
この不況ですから、民間企業で塩漬けになっている土地を数年間提供するくらい、やればできますよね。

「安くて快適で運搬が可能なコンテナハウス」が標準化されれば、これからの災害対策で、いろいろな動きが出てくるかもしれません。

いずれにしても、コンテナ仮設は、大学や学会などでじっくり検討する価値があるのではないでしょうか。
そんなことを思いました。
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古民家での晴耕雨読な暮らしに憧れる軟弱な熊谷都民。

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