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美濃-卯建の連なりが見せる躍動感あふれる屋根

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重要伝統的建造物群保存地区に指定されている街並み。
美濃の卯建は、袖壁から屋根面全体にかけて、連続した「棟」のように納められていること。このように躍動感あふれる風景は、今となっては貴重なものです。屋根に独特の立体感、リズム感を生み、歩いていて、自然と視線が上に引っ張られます。端正な和風建築に、こういう形でダイナミックさを与える手法があったことに気づかされますね。それにしても、一度見たら忘れられない形です。
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小坂家住宅。つくり酒屋を営む素封家で、母屋から酒蔵まですべて江戸時代の建築(1772年 安永元年)。このように「むくり」を設けた屋根は、美濃では小坂家だけで、棟卯建と相まって、実に風雅で美しい屋根です。国重要文化財に指定されています。
江戸時代は「三本卯建」であったが、明治になって中央のうだつを取り除いてしまったというから、実に惜しい話です(左上に、かつての名残が見える)。
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江戸時代は建築規制があり、卯建は比較的地味であったそうです。防火隔壁であると同時に隣地境界線であるという意味で、機能優先だったのではないでしょうか。しかし、明治になって江戸時代の規制が解かれると、卯建の豪華さを競うようになります。特に、裕福な家同士が隣り合うと、こういう現象が生じます(右は古川家、左は平田家)。
約90cmのバッファーゾーンをはさんで、2つの卯建が並び立っています。富の象徴である以上、1mmでもお隣さんより高くしたいという心理が働くのでしょうか。そんなところで張り合っている場合ではないだろうと、以後、お上によって規制されることになりました。
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卯建の飾りは、豪華なものは鳥ぶすま、鬼瓦、破風瓦、懸魚の四部で構成されています。さらに、卯建の下、下屋の庇上に、箱型の「火防神」の神棚が設けられているのに注目。防火隔壁の卯建に加え、さらに念を入れて火防神を拝むようになったのは、美濃は地形の関係で水が少なく、ひとたび火災が生じると一気に燃えてしまいやすいためだとか。卯建との組合せが何とも印象深い。これほど表現豊かな屋根を見せてもらったのは、美濃が初めてのような気がします。
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建物の脇から見ると、軒の上に卯建が連続して張り出してきます。きちんとラインとレベルがそろっているところ、れっきとした景観コードとして機能していたのでしょうね。
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1300年の歴史を持つという美濃和紙を使ったあかりアートは、美濃の代表的な風物。和紙独特のテクスチャーが行灯のようにほんのりと照らし出され、何ともアンニュイで幻想的な雰囲気。癒し効果は抜群です。
毎年10月には、うだつの上がる街並みにアート作品がずらりと並べられる、美濃和紙あかりアート展が開催されています。「美濃和紙あかりアートミュージアム」に行けば、うっとりするような作品の数々に浸かることができます。作品に付けられた名称をひとつひとつ見ていくのもなかなか面白いですね。このショットは、伝建地区にある「藤山」(とうやま)さんの店内を撮らせていただいたもの。
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1997年まで営業していた旧名鉄美濃駅は、美濃では珍しい洋風建築。構内には当時運行されていた電車が3台、保存されています。電車というより路面電車です。構内には鉄道部品や鉄道模型が所狭しと並べられ、鉄ちゃんなら一日いても飽きないかも(私は1時間もいたら飽きるでしょう)。関西や東海地方には私鉄の路面電車が今も現役で運行されていて、関東人の目には新鮮に映ります(関東にも江ノ電が走っているが)。
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今井家住宅。江戸時代の大きな商家の様子をそのまま再現しており、蔵が資料館になっています。中庭にある水琴窟は、地中に埋めている甕の中で音が反響し、実に響きがよいです(日本の音環境100選に選ばれています)
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武藤家住宅。ナマコ壁のある蔵は商家として貫禄十分、敷地面積が実に広く、その大きさに圧倒されてしまいます。
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小坂家住宅。ダイナミックな卯建が、むくりをつけることで優雅になります。ここまで来ると芸術品。

■岐阜県美濃市■
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岐阜市から国道156号線で郡上方面に向かい、東海北陸自動車道をくぐると、やがて右側に見えてくる。鉄道では美濃太田駅から1両編成の長良川鉄道に揺られてのんびりと走る。クルマの場合は、途中、刃物の町、関に立ち寄って「関鍛治伝承館」を見ておきたい。ガラス越しに展開される日本刀の真髄に、刀剣マニアも、そうでない普通の人も、間違いなく驚きを感じるはず。単なる武器を越えて、芸術の域に達している。美濃は、「和紙とうだつの町」である。ピンクの部分が伝建地区。長良川にかかる現存する最古の吊橋「美濃橋」、上有知湊灯台など、街並み以外にも見所が多く、一日いても飽きない。かつてのアイドル、歌手の野口五郎さんは美濃の出身です。
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テーマ : レトロを巡る旅
ジャンル : 旅行

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