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フェルメール全点踏破の旅

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 旅には人によってさまざまな形があるけれど、特定の画家の作品を求めて美術館を訪ね歩く-それも全点踏破を目指して-という形は、なかなかできるものではないでしょう。特にフェルメールという世界的な大画家であれば、収蔵美術館は欧米の各地に点在するわけだから。本書は集英社の男性雑誌「UOMO」の連載企画をベースにまとめられたもの。フェルメール好きな日本人向けに、数年に一度は展覧会が巡回してくるけれど、それを待つのではなく、自分の足で見て歩き感じてみようという編集者の着眼に、ジャーナリストであり美術フリークの著者が乗せられた(のかな?)ということみたい。
 というわけで、正直、フェルメール好きには垂涎の著です。新書判ですが、写真はすべてカラー印刷で、紙質も展覧会で販売される作品集と遜色のない、贅沢なつくりになっています(その分、新書ながら1,000円と少し高め)。
 著者は、フェルメールの絵をじっくり鑑賞しながら、その時代背景や作品の成り立ち、構図、ディテール、モデルなどについて、得られた情報をもとに分析を試みます。分析というよりは、自身の疑問や着眼に素直に書かれている点に好感が持てるんですね。文章がジャーナリスト的なんです。学者でもなく評論家でもなく、また過度に観念的だったり感覚的だったりせず、与えられた情報から正確な推論を立てようとしています。その推論も、絵を鑑賞するうえで、なるほどそうかもしれないと思わせてしまいます。そういう見方も出来るのか、と教えられることばかり。
 また、絵が描かれた場所を訪ねるというのも味わい深く、フェルメールが見たオランダの風景は、今も意外とあまり変わっていないようです。画集を小脇に抱え、広げながら、ここかな、いやあっちかな、なんて旅もまた楽しでしょうね。かつてフェルメールが描いた場所と同じ場所でスケッチなど出来たら、格別でしょう。うらやましい。。。。。
 海外の美術館に行って、その広さに疲労感を覚えたことはありませんか。私が行ったのはせいぜいニューヨークのメトロポリタンくらいなものだけど、1日かけてじっくり見て、最後は疲れ果てました。自身で消化できない量の作品がこれでもかと現れるからなのかな。
 個人的には、いろいろな絵を短時間に見るより、一枚の絵の前にじっくり佇み、飽きるまでじーっと見続けるような鑑賞が好きです。そうすると、見れる絵の枚数は必然的に制限されてしまいます。であれば、特定の作家の作品だけを求めて美術館をハシゴするという旅は、その作家に対する思い入れを満足でき、かつ濃度の濃い、目的性のある旅ができるような気がします。
 私も多くの日本人と同様、フェルメールは好きですが、欧米をハシゴするお金も時間もないので、国内の画家にしようかな。すでに何人かの画家を「物色」しているのですが、果たしてどのような旅になるのか、いつ実現するのか、考えているだけで楽しいったりします。街並みをめぐる旅とはまた違った楽しさがあるのは間違いありません、たぶん。

朽木ゆり子 著
集英社新書ヴィジュアル版 定価 1,000円  

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テーマ : レトロを巡る旅
ジャンル : 旅行

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