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足袋製造会社がランニングシューズ開発に挑戦 「陸王」

「下町ロケット」に続く地域の中小企業の夢と苦闘を描くシリーズ、池井戸潤さんの「夢王」が7月8日に発売されました。
発売された3日後に書店で買い求め、あっという間に読んでしまいました。
よかったですね。久々に爽やかな読後感を味わうことができました。

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埼玉県北部の行田市は、昔から足袋で栄えた小さな町ですが、かつては足袋の国内生産量の80%を担っていた行田の足袋も、日に日に斜陽化が進み、現在では細々と手作業による生産を続け、かろうじて食いつないでいるような状態。
このままではいけない、と将来を憂いていた足袋製造会社の社長が思いついたのは、足袋でランニングシューズを作る、それも箱根駅伝や元旦の社会人駅伝を走る一流アスリートのためのシューズを開発するという、壮大な夢でありました。
試行錯誤の結果、生み出されたシューズには「陸王」の名がつけられました。

同じ履物でも、足袋とランニングシューズは大きく違います。
でも、履物であるという点では、これ以上ない共通点を持っている、ともいえます。
厚いソールで足を保護しているランニングシューズに比べ、足袋は、「裸足で走る」「自然の感覚に最も近い」履物といえるでしょう。
ここから、アスリートたちが日々の鍛錬を通して追及する「究極の走り」の形を少しずつ製品に組み込み、やがて陸王は次第に形になっていきます。

登場人物が皆さん味があって、個性的で、本当に人間臭く描かれています。
もちろん、さまざまな困難や災難が容赦なくふりかかってきますが、それらを団結心で撥ねのけていく姿が素晴らしいですね。

私は熊谷市の南部に住んでいて、チャリで数分も走れば行田市です。
行田市の書店では、どこも「陸王」特設コーナーが設けられています。
市内のツタヤでは、池井戸先生のサイン本が売られていたので、ついもう1冊買い求めてしまいました。

いろいろ考えさせられましたが、最後に感じたのは「会社は誰のものか」という例の疑問です。
株式会社である以上、会社は株主のものであるのはわかっちゃいるけれど、決してそれだけで終わる話ではない、ということです。
言い換えれば、株主だけでは会社は回らない、ってことです。
すべてが主人公にならなければ、いい事業、いい経営はできない、ということでしょう。

この本、地域の中小企業の首根っこをつかんでいる地元銀行の融資担当者や、中小企業診断士あたりに是非とも読んでほしい。
中小企業や零細企業の運命は、銀行の担当者次第でこうも変わってしまうのだから。
あと、今はやりのブラック企業の経営者にも。

ちなみに、行田市は2年ほど前、映画「のぼうの城」でも有名になりました。
忍城址は公園として整備されていますし、市内には足袋製造会社の蔵がたくさん残されています。
近くには、世界遺産を目指しているらしい「さきたま古墳群」もあります。
静かな田舎町ですが、たまには「陸王」を片手に散策してみるのもいいかもですね。


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古民家での晴耕雨読な暮らしに憧れる軟弱な熊谷都民。

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